四竜帝の大陸【赤の大陸編】
「よっ! 姫さん、久しぶりだね! 無事で良かった」
ダルフェさんは素肌にだらしなく赤い軍服を羽織り……しかも、裸足!?
ズボンのホックを右手で止めながら、左手をひらひらと振って……そして、お得意のウィンクを一つ。
「ったく……旦那~、そんな怖~い顔で睨まないでくださいよ。仕方ないでしょうが」
「……お前はお前の役目を果たせ、<赤の竜騎士>よ」
ダルフェさんが居たことに、ハクはまったく動じない。
それどころか、役目をって……しかも赤の竜騎士って言ったよね?
ダルフェさんは青の竜騎士の副団長なのに、なんで赤の竜騎士……なに、どうなっちゃってるの?
「え? あの? あれ!?」
事態が飲み込めない私に、ダルフェさんは苦笑しつつ言った。
「俺が居るのは、旦那に強制連行されたからだよ。もちろん、カイユもいるよ?」
「え? カイユも!?」
ハクに抱き上げられたまま、周囲を見回し……あ、いた!
「カイッ……え?」
私は意識的に数回瞬きをした。
だって、見間違えたのかと……ううう嘘っ!?
カイユさんの長くて綺麗な銀髪が、ボブになってる!?
「カッ……!?」
「貴様ぁあああっ! それはトリィ様のものだ!」
カイユさんを呼ぼうとした私は、その美しい顔にある鬼気迫る表情に息を飲んだ。
恐怖のためか無抵抗のアリシャリの左腕をカイユさんは掴み、腹部をブーツで踏みつけると……。
「返せ、この下郎がぁああああ!!」
その腕を。
まるで雑草を抜くかのように、簡単に。
肩の付け根から。
引き千切った。
「ぎぃい、い、いい……がぁあああああああっ!!」
「ひっ!? きゃああああああああああああ!!」
その絶叫は。
血だらけで地面を転げ回る、片腕を失ったアリシャリがだけじゃなく。
ハクの腕の中にいる、私の口からも出ていた。
ダルフェさんは素肌にだらしなく赤い軍服を羽織り……しかも、裸足!?
ズボンのホックを右手で止めながら、左手をひらひらと振って……そして、お得意のウィンクを一つ。
「ったく……旦那~、そんな怖~い顔で睨まないでくださいよ。仕方ないでしょうが」
「……お前はお前の役目を果たせ、<赤の竜騎士>よ」
ダルフェさんが居たことに、ハクはまったく動じない。
それどころか、役目をって……しかも赤の竜騎士って言ったよね?
ダルフェさんは青の竜騎士の副団長なのに、なんで赤の竜騎士……なに、どうなっちゃってるの?
「え? あの? あれ!?」
事態が飲み込めない私に、ダルフェさんは苦笑しつつ言った。
「俺が居るのは、旦那に強制連行されたからだよ。もちろん、カイユもいるよ?」
「え? カイユも!?」
ハクに抱き上げられたまま、周囲を見回し……あ、いた!
「カイッ……え?」
私は意識的に数回瞬きをした。
だって、見間違えたのかと……ううう嘘っ!?
カイユさんの長くて綺麗な銀髪が、ボブになってる!?
「カッ……!?」
「貴様ぁあああっ! それはトリィ様のものだ!」
カイユさんを呼ぼうとした私は、その美しい顔にある鬼気迫る表情に息を飲んだ。
恐怖のためか無抵抗のアリシャリの左腕をカイユさんは掴み、腹部をブーツで踏みつけると……。
「返せ、この下郎がぁああああ!!」
その腕を。
まるで雑草を抜くかのように、簡単に。
肩の付け根から。
引き千切った。
「ぎぃい、い、いい……がぁあああああああっ!!」
「ひっ!? きゃああああああああああああ!!」
その絶叫は。
血だらけで地面を転げ回る、片腕を失ったアリシャリがだけじゃなく。
ハクの腕の中にいる、私の口からも出ていた。