四竜帝の大陸【赤の大陸編】
ダンッ!!
「きゃっ!?」
重い振動と共に、その音が体内を揺らす。
小さな額に乗せられていたハクの足が、その脇へと下ろされ地を踏んだ音だった。
音を立てずに歩ける人がしたそれは、故意としか思えない。
他者に恫喝と威圧を与えて当然の音と行為。
「あ、ひっ……こ、ろさなっ……ぼ、ぼぼく、やっ」
痙攣をおこしたかのように全身を震わすシャデル君に視線を落とし、ハクは……。
「ありがとうございました、なのだ」
黄金の眼で見下ろしながら。
まさに上から目線の、感謝の心が全く感じられない態度でハクは言った。
------ありがとうございましたなのだ?
「……え? ハクちゃん?」
「……え? ええええぇー!? 旦那が、あの旦那が!? 俺様ヴェル様監視者様で生きてきて、感謝の心なんてミジンコ程も持って無いあの旦那が!? “ありがとうございました”って言ったぁあああ!? ぎゃああああ、俺の耳が腐っちまったのか!? 有り得ねぇええええええ!!! ……ごぶぅっ!?」
かなり失礼だけど訂正できないことを言いながら、悲鳴をあげたダルフェさんのお腹に。
「五月蝿い、黙れ!」
お決まりのように、カイユさんの右膝がめり込んでいた。
「きゃっ!?」
重い振動と共に、その音が体内を揺らす。
小さな額に乗せられていたハクの足が、その脇へと下ろされ地を踏んだ音だった。
音を立てずに歩ける人がしたそれは、故意としか思えない。
他者に恫喝と威圧を与えて当然の音と行為。
「あ、ひっ……こ、ろさなっ……ぼ、ぼぼく、やっ」
痙攣をおこしたかのように全身を震わすシャデル君に視線を落とし、ハクは……。
「ありがとうございました、なのだ」
黄金の眼で見下ろしながら。
まさに上から目線の、感謝の心が全く感じられない態度でハクは言った。
------ありがとうございましたなのだ?
「……え? ハクちゃん?」
「……え? ええええぇー!? 旦那が、あの旦那が!? 俺様ヴェル様監視者様で生きてきて、感謝の心なんてミジンコ程も持って無いあの旦那が!? “ありがとうございました”って言ったぁあああ!? ぎゃああああ、俺の耳が腐っちまったのか!? 有り得ねぇええええええ!!! ……ごぶぅっ!?」
かなり失礼だけど訂正できないことを言いながら、悲鳴をあげたダルフェさんのお腹に。
「五月蝿い、黙れ!」
お決まりのように、カイユさんの右膝がめり込んでいた。