四竜帝の大陸【赤の大陸編】
「足を失いたくなくば、その場を動くなっ!」
陽で煌く鋼はその熱を無慈悲に斬り裂き、目に見えぬ零下の矢を放つ。
数歩進んだカイユを、瞬きを忘れた人間達の目玉が追う。
「見るがいい」
先程踏み潰したソレに寄り。
カイユは切っ先を中央部に突き立て、手首を反して上げた。
「この下郎は竜族を捕縛し、売買しようとした」
刺された俺の衣が持ち上げられると。
醜悪な肉塊が現れる。
その傍に言葉無く横たわる者には、頭部が無い。
うん、俺が投げちまったからな。
「ぐっ!? あの髪色……まさかアリシャリ!?」
「なっ……きゃぁあああ!!」
「ひぃいっ……首が無いあれは術士かっ!?」
誰からとも無く上がった悲鳴を、カイユは無慈悲に刈り取る。
「うるさい。お前達も黙らせて欲しいの?」
血の糸を垂れる汚れきった衣を、刀を一振りしてカイユは地に捨て。
遠巻きに並ぶ顔の中に覚えのある者を見つけると、そいつへと歩み寄る。
「ぁあ、、、……ひっ!?」
黒髪の少年の細い咽喉に切っ先を向け、カイユは言った。
「3分あげる」
「3…分? え、あ、あのっ、わわ、わからっ……意味が、わからっ……」
少年の全身がたがたと震え、両頬には涙が……。
あ~、うん。
あの旦那と遭遇しちまってお疲れのところ、休ませてあげれなくてすまないねぇ~、シャデル君。
陽で煌く鋼はその熱を無慈悲に斬り裂き、目に見えぬ零下の矢を放つ。
数歩進んだカイユを、瞬きを忘れた人間達の目玉が追う。
「見るがいい」
先程踏み潰したソレに寄り。
カイユは切っ先を中央部に突き立て、手首を反して上げた。
「この下郎は竜族を捕縛し、売買しようとした」
刺された俺の衣が持ち上げられると。
醜悪な肉塊が現れる。
その傍に言葉無く横たわる者には、頭部が無い。
うん、俺が投げちまったからな。
「ぐっ!? あの髪色……まさかアリシャリ!?」
「なっ……きゃぁあああ!!」
「ひぃいっ……首が無いあれは術士かっ!?」
誰からとも無く上がった悲鳴を、カイユは無慈悲に刈り取る。
「うるさい。お前達も黙らせて欲しいの?」
血の糸を垂れる汚れきった衣を、刀を一振りしてカイユは地に捨て。
遠巻きに並ぶ顔の中に覚えのある者を見つけると、そいつへと歩み寄る。
「ぁあ、、、……ひっ!?」
黒髪の少年の細い咽喉に切っ先を向け、カイユは言った。
「3分あげる」
「3…分? え、あ、あのっ、わわ、わからっ……意味が、わからっ……」
少年の全身がたがたと震え、両頬には涙が……。
あ~、うん。
あの旦那と遭遇しちまってお疲れのところ、休ませてあげれなくてすまないねぇ~、シャデル君。