四竜帝の大陸【赤の大陸編】
うわぁあああ~、これじゃ駄目よ!
頑張れ、私!
立ったままのハクちゃんに、抱っこされたまま最後までなんて……せめて、せめて、床でもいいからっ……う、ううん、そうじゃなくてっ、やっぱりベッドで落ち着いてしたいです!!
「立ったままなんてやめて。寝台を使ってちょうだい、ヴェルヴァイド」
「ふぇ?」
私の間抜けな声が。
凍りついたその場に、情けなく響いた。
ハクに抱き込まれた私からは、声の主の姿が見えない。
でも、知ってる。
この声は……。
「お帰りなさい、ヴェルヴァイド。こんにちは、トリィさん。ふふっ、竜体のほうが貴女には好ましいかもしれないけれど、前みたいにヴェルヴァイドが拗ねたら困るから、人型でいさせてね?」
回り込むように歩み、ハクの正面に移動してきたその人は……。
髪も瞳も。
朱い、赤い、紅い……眩しいまでに鮮やかな、美しい女性。
結い上げられた赤い髪には、煌めく金の簪。
露出度の高いチューブトップの真紅のパイソンのドレスには際どいスリット。
私では歩行困難に陥りそうな高さのピンヒールのサンダルはドレスと同じ素材で、足の指先はラメ入りのゴールドのペディキュア。
「あ、いえ、は、はい!」
うう、絶対、私は竜体フェチだって思われてる……否定できませんけどっ。
「……<赤>」
ああ、やっぱりそうだ。
この美しい女性は、赤の竜帝さん……ダルフェさんのお母さん……わ、若い!!
カイユさんのお父さんであるセレスティスさんといい、ダルフェさんのお母様(お母さんよりお母様!)といい、皆様なんてお若く麗しい姿なの!?
頑張れ、私!
立ったままのハクちゃんに、抱っこされたまま最後までなんて……せめて、せめて、床でもいいからっ……う、ううん、そうじゃなくてっ、やっぱりベッドで落ち着いてしたいです!!
「立ったままなんてやめて。寝台を使ってちょうだい、ヴェルヴァイド」
「ふぇ?」
私の間抜けな声が。
凍りついたその場に、情けなく響いた。
ハクに抱き込まれた私からは、声の主の姿が見えない。
でも、知ってる。
この声は……。
「お帰りなさい、ヴェルヴァイド。こんにちは、トリィさん。ふふっ、竜体のほうが貴女には好ましいかもしれないけれど、前みたいにヴェルヴァイドが拗ねたら困るから、人型でいさせてね?」
回り込むように歩み、ハクの正面に移動してきたその人は……。
髪も瞳も。
朱い、赤い、紅い……眩しいまでに鮮やかな、美しい女性。
結い上げられた赤い髪には、煌めく金の簪。
露出度の高いチューブトップの真紅のパイソンのドレスには際どいスリット。
私では歩行困難に陥りそうな高さのピンヒールのサンダルはドレスと同じ素材で、足の指先はラメ入りのゴールドのペディキュア。
「あ、いえ、は、はい!」
うう、絶対、私は竜体フェチだって思われてる……否定できませんけどっ。
「……<赤>」
ああ、やっぱりそうだ。
この美しい女性は、赤の竜帝さん……ダルフェさんのお母さん……わ、若い!!
カイユさんのお父さんであるセレスティスさんといい、ダルフェさんのお母様(お母さんよりお母様!)といい、皆様なんてお若く麗しい姿なの!?