サマーソーダ
今にもこぼれ落ちそうな涙を拭うこともせずに自転車に飛び乗って公園に一目散に向かう。



ちっちゃい子がいても美容師さんが掃除してても少年野球の子が歩いてても目に入らない。




早く、早くってペダルを急がせる。淳哉に会うまでは泣かないんだ。



公園が見えてきた。淳哉は少しだけ影になったベンチであたしを待ってくれてた。
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