君は私の太陽だ
「ありがとな!」


かず君は私たちに改めてお礼を言った。


「さっき伝えた事、忘れないでよ!」


「あー!もちろんだよ。俺からもその女の子に伝えてくれないか?」


「なんて?」


「ありがとう!早く元気になって学校に戻るからって!」


かず君は癖で、腕を上げようとして。


「イタッ!」


「大丈夫?全くドジなんだから!
分かった、ちゃんと伝えるからさ!」


また、来るね!
とは言えなかったけど…。


今度来るときは、智美ちゃんを連れて来ようと思った。



私たちは、かず君のお母さんに再度、挨拶をして病院を後にした。


「愛子!ありがとね!」


「どういたしまして!でも、両腕は可哀相だったな!」


「そうだね!」


「智美ちゃんの伝言って!本人分かったのかなー?」


「どうだろう?案外、鈍感な所あるから!」


「そっかぁ!元カノが言うんじゃ、間違いないか。」


「もう!愛子ったら!」


「ところで、愛子は今日、誠先輩とデート?」


「あっ、今さぁ。試験勉強中なんだよね!」


そうなんだ!


「大学受験?」


「まぁね!私が部屋にいると、二人共、気を使うからさ。
デートは少し落ち着いたらって決めたんだ」


「淋しくないの?」


「どうしても?会いたくなったら、差し入れがてら会いに行くと思うよー」


先輩も、受験生かぁ!


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