君は私の太陽だ
「残念だったね!」


そんな事言わないでよー愛子。

私たちは、駅の方向へ歩きながら話してた。


大丈夫だよ!


パン買ったし。


食べるの楽しみなんだから!


そんな事で、気にしてたら?


気にしてたら!


………前から。


武司君が!!


歩いてくる。


制服姿ではない。


チェックのシャツにジーパン姿。


「あれ?武司じゃん!」


愛子も気付く。


「美佐!行きなよ!」


肩を叩かれて一瞬止まっていた私だったけど。

体が言うこときかない。


「武司君!」


武司君がびっくりした顔をするから、私も顔が赤くなる。


「美佐ちゃん!」


「今ね?かず君のお見舞いの帰りで、渓君の所に行ってから、パン屋さん寄ってきたんだよ!」


後ろから愛子も、


「よっ!武司!今からバイト?」


「あー!」


そうだったんだぁ!


「あいつ、腕どうだった?」


「両腕だからねー!可哀相だったけど本人は元気だよ!」


愛子が、かず君の様態を話した。



「そっかぁ!大変だったな。」

そして!


「パン買ったよー!」


私はパンが入っている袋を、武司君に見せた。


なんか子供みたいだけど。


「マジ、ありがとう!なんだ、言ってくれれば少しオマケしたのに!」


「本当?残念!」


「美佐ったらさぁ。おっちょこちょいなんだよねー」


愛子が私をいじる。


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