君と金魚、夜
「そう?」
「そう」
「オススメはしないけど水希が好きならいいと思うよ」
「好きじゃないよ」
でも、どうして海先輩に告白されたんだろう。
誰にも相談できない。
あたしの人生で初めての告白が海先輩だった。
「何かされたらあたしに言ってね?水希の話も聞くよ?恋愛に関してはあたしの方が大人だし」
「ありがとう」
海先輩は今日も相変わらず綺麗な顔してた、なんて思い出しながら、あたしは窓からビルを眺めていた。