君と金魚、夜
「洸人さん遊んでたんですね…」
「ん?健全な遊びね」
笑ながら言われる。
あたしとはやっぱり違うって思って、自分に切なくなる。
「じゃあ校舎内に入るのは諦めようか、またの機会っつーことで」
「それがいいです」
「プールは?閉まってる?」
「分かんないです、プールって水泳部しか使ってないんですよね」
高校の授業に水泳が無くて、プールに行ったことはなかった。
「じゃあプール行こうか、涼しいし」
「あっ、はい」
あたしは洸人さんに手を掴まれていた。