君と金魚、夜
「どうしてこういうの水希に言ってんだろ」
「あたしがしつこく聞いたからですよね…」
「こういうの水希に聞くものじゃないって分かってるけど、水希はどうしたい?」
「えっ?」
「水希はどうしたくて俺に聞いたの?」
すごい勢いで吸い込まれそうになる。
洸人さんの目は少しくすんでいるけど、こっちを見ているのはわかる。
好きだから聞いたし、彼女だとしたら少し嫌です。
ってあたしが言えるほども強くないし、洸人さんに迷惑がられそうで言えなかった。