君と金魚、夜
「ちょっと!」
「茅おはよ!」
「西森さん、そこあたしの席」
「あ、ごめん…」
「ねえ茅、この前水希ちゃんと遊びに行った時にお揃いで買ったんだ!」
嬉しそうに華ちゃんはイヤリングを揺らす。
「華やっぱこいつと遊びに行ったんだ」
「うん!」
桐原さんは怒ってるけど華ちゃんはそれに気づいていない。
華ちゃんは鈍感だ。
あたしはその場に居づらくなる。
「ねえ今日茅怒ってる?」
「あたし華についていけない時あるんだよね」
「え?」
「今」