君と金魚、夜
「すみません!友達からの電話と勘違いしちゃってて…」
『あ、うん。今日言い忘れたんだけど』
「何をですか?」
ドキドキする。
もしかしたらもう電話かけてこないでほしいとか言われるかもしれない。
女子高生なんか面倒なだけだから携帯番号を消してほしいとか。
『あのさ、2学期いつから?』
「補習は始まってるんですけど、本当の2学期は9月からです」
『そっか…じゃあ…』
「ん?」
『8月の最後の1日。俺と海に行きませんか?むしろ行ってください』