君と金魚、夜
「2学期が始まってまだ日は浅いが、今日は学祭の実行委員を決めようと思う」
担任の先生が言う。
あたしは学祭にあんまり積極的な方では無い。
ここは自称進学校だから勉強をしている人も多く聞く耳を持たない。
あたしも無心で外を眺めていた。
また洸人さんいないか、なんて。
「いないのか?学祭だぞ?高校生活の思い出を作っとこうとか思わないのか?」
「そんなのあたしらがしたいことだけするし」
「準備とかかなり時間かかるじゃん面倒くさい」
「クラスの団結を高めるためにも…推薦でもいいぞ」
「ありえないって」
「俺ら文化祭のために高校入ったわけじゃねえし」
「責任とか重そうだし」
口々に言い合う。