君と金魚、夜





「うちの高校は学祭がショボくて有名ですが、今年はショボくない学祭をしたいと思います!」




実行委員長が言う。


この人内申目当てじゃなくて本気で学祭を盛り上げようとしてる。




「なので!今回の学祭実行委員の中で一人でもやる気がない奴がいたら俺が許しません!」


「……」


「ほら、そこの女、やる気あるのか?」


「えっ、あっ、あります」


「そっか、じゃあお前副実行委員長やれ」


「えっ、ちょっと!」


「はい、決定。隣おいで」




あたしをいきなり指名してきて、副実行委員長にしてきた。


今回の学祭は派手になりそう。


そう思うのは実行委員長が、あの海先輩だったからだ。




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