君と金魚、夜
夕陽飛沫
「ごめん水希待った?」
「ううん全然待ってないです」
「仕事が立て込んでて長引いたんだ、これ言い訳じゃないからね?」
「わかってます」
噴水公園。
あたしは洸人さんと待ち合わせをしていた。
スーツ姿の洸人さんは仕事終わりなのにくたびれてなくてかっこいい。
「今日はこれを渡しにきた。一週間くらい遅れてしまったけど」
「あ!ありがとうございます!」
「水希の趣味とか分からなくて、店員さんに言われるがままだったけどさ」
ネックレスだった。
この前のあたしの誕生日プレゼント。