君と金魚、夜





窓という壁を通り越してくるのは、蝉の鳴き声だけ。


鳴き声なのかな。


あたしには嘆き声にしか聞こえない。


暑い日に7日間限定でしか生きられないなんて。



もう少し、ここにいさせて。


もう少し、幸せでいさせて。


そう言ってるのでは無いですか。



でもその嘆き声はあたしをさらに怠くさせる。





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