君と金魚、夜





「えっ、いらないです」


「俺の気が済まないから」


「それじゃあこっちが悪いです」




もう関わらないと決めたのに。




「門限とかある?今7時だけど」


「決まってないです」


「飯奢る」


「悪いです、本当に」


「俺もしかしたら死んでたかもしれないし、そう考えたら、さ」


「それとこれとは別です」


「じゃあ飯作る」




この人は一歩も引かない。


一度助けたにしろ、お礼がしたいなんて律儀だ。





< 53 / 250 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop