君と金魚、夜





「ついて来て」




あたしの手を取って連れて行こうとする男の人。




「いやっちょっと」


「あ?」




あたしが拒もうとすると男の人が我に返ったように振り返った。




「これじゃ援交か誘拐してるみたいじゃん、すげえ無理矢理。しかも昨日会ったばかりの男に」


「そうは思ってないですけど」


「こういうの他人から見たら怪しいんだよ結構、しかも今俺がやってることほとんど誘拐だし」




男の人は手を離した。





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