君と金魚、夜
ほとんどの資料をとじ終わる。
気がつけば1時間くらいが経っていた。
ってあたしが春村先生と話してどうするのよ。
宮野さんが春村先生と話さなきゃ、桐原さんが面倒くさいことになるし。
「あと、どっちか一人この資料職員室に運んで欲しいんだけど」
春村先生が言った。
ここで二人っきりにしないといけないのか。
「あたし行きます!」
「この量は一人じゃ重すぎない?大丈夫?」
「大丈夫ですよ!二人で休んでて!ね?」
あたしは資料を抱える。
そして数学教材室を出た。