君と金魚、夜
その時だった。
「何やってんの?拾う」
「あっ、…りがとうございます」
頭の上から声がして、バラバラになった資料をその人が拾い始める。
3年生だ。
年下には見えないし、同い年にこんな人はいなかったはず。
「何この量…辛すぎだろ…君2年だよね?」
「そうです」
「まだまだ勉強しなくて大丈夫だよきっと、俺なんか3年なのにまだ浮かれてるし」
「はい…」
やっぱり3年生なんだ。
話しながらも拾い集めてくれる。
大体を拾い終わり、遠くにまで散らばったものを集め始めた。