君と金魚、夜





どうして今まで気がつかなかったんだって距離にいた。


ベンチで左隣に座って、あたしの顔を覗き込んでいる。


近い…。


会いたかった人がいる。




「どうして…いるんですか」


「ここたまに来るからさ、そしたら水希見たから声かけたくて」


「覚えててくれたんですか?」


「そりゃあまあ恩人ですから」




今日もスーツ。


暑くないのか心配。


また倒れられて、別の女の人に助けられたりしたくない。






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