君と金魚、夜
洸人さんの後ろをただ着いて行く。
「あっ晩飯ご馳走する、でいいかな?お礼」
洸人さんの背中を見ていたあたしは、洸人さんが急に振り返ったから驚いた。
「そんなっ、いいですお礼も期待してないですし」
「駄目だって、次会ったらお礼するって言ったでしょ?」
「はい…」
「あ、親御さんに電話しといた方がいいかな?女の子だし」
「そうですね」
あたしは携帯を鞄から取り出した。
そして電話がお母さんを呼び出す。
立ち止まっているあたしを洸人さんが待ってくれる。