この未来を壊して下さい。【完】
「今回やられたのはNo.2の族の下っ端数人。
やっぱり、黒のパーカーにロングの金髪。フードをかぶっていて顔の情報なし。
戦いかたの変更はなし。いつも通り一発で気絶。返り血なし。ですね。」
俺の話題をバトンパスのようにつないだ透真。
今頃かもしれないけど、意外と相性がいいと思う。
「目的」
いつも思うが、もう少し話してくれてもいいと思う。まぁ、総長だから、仕方ないのかもしれないけど。
「俺はわかりません」的な目で見てくる透真。
「目的は不明のまま。
でも、やられた奴らが全員そろって“弱いって言われた”って言っていることから推測すると、実践練習か暇つぶしか、ただの荒れてる連中か、だと思う」
「会ってみてーな。黒龍に」
ほんと、久しぶりに口を開いた弘輝。あざが増えていることは気付かなかったことにしよう。
「待ち伏せしてみますか?」
「会えるのか?」
「よく行く喫茶店ならさっきわかりました。」