この未来を壊して下さい。【完】
はっきり言って、近くに人がいるのは嫌。
今までは、後ろが空席で、しかも窓際だったからまだよかった。
なのに、その席が全部使われるとなると、これは困る。
「ねぇ、あのさ、」
そう話しかけてきたのはさっきの転校生の一人。
ほかの人はもう席に座っているのにただ一人だけ座っていない。
「なんですか?」
あくまでも笑顔で答える。
笑顔も疲れるけど、このキャラでここに通っている以上、いつも笑顔でいなければいけない。
「俺さぁ、目が悪いから席変わってくんね~?」
若干ヤンキー口調な彼。