この未来を壊して下さい。【完】
そんな私を止める者は存在しない。
「あれだね、あなたたち、佐野さんの後ろにチョコチョコついてる人たちだ。」
そう、いつも佐野の後ろにいる彼女たち。
「なに?親の昇進のために人の机に落書きすんの?」
笑顔で言う私の声はいつも通り。逆にいつも通りだから怖いんだろうけど。
前に佐野グループを調べたときに出てきた情報。
私に何かあると、必ず特定の人物の評価が上がる。
最初は偶然だと思っていたけど、もう偶然と言えないくらいになっている。
「あなたたちも覚悟しといてね。最初は救うつもりだったんだけど、ヤ~メタ。
みんな一緒に落ちるといいよ。じゃあ頑張って考えて。次の職業。」
そう言って私は帰る支度をする。
そして、そのまま帰宅。