この未来を壊して下さい。【完】
佐野の声を遮って教室に入ってきた陽輝たち。
「あぁ、佐野グループ倒産ですって。」
疑問に思っていた陽輝たちに教えてあげたのは美穗で、昨日とのギャップに笑いそうになってしまった。
だって、昨日はあんなに説得力あったのに、今はちゃんとかよわい女を演じている。
差がすごすぎる。
「へぇ、佐野グループが倒産。」
そう言って私を見る透真。
「え、どうしたの?」
「いや、まさかな...そんなわけ、いや、でも」
なんだか、なにが言いたいのかわからない。