この未来を壊して下さい。【完】
今日なんか、“教科書が捨てられていた”とごみ担当の先生から報告があったが、どうやらタブレットに入っていた“教科書のデータ”を使い、困ることはなかったらしい。
いったいどこで“教科書のデータ”を手に入れるのやら。
「変わった子だったよね~。」
いつも通り元気よく答えたのは彼女の後ろに座った陽輝。
学校では静かにしてろという総長さんの命令をしぶしぶ守り、一言もしゃべらなかった陽輝は、エネルギーがたまりすぎているらしい。
「で、総長さんよ~
どうすんだ。」