この未来を壊して下さい。【完】
「じゃあ、行ってきます。」
そう言って玄関に向かう。
途中でちゃんとスプレーを持って、パーカーを取り家を出る。
エレベーターに乗るまでお見送りされたのは、言うまでもない。
いつ、髪色変えようか、と思うがいい場所がうかばない。
結局公園ですることにした。
このとき私はまだ知らない。
ことが進むのは早いということも、
タイムリミットが近づいていることも。
龍河に対する気持ちの変化にも。
葵が徐々に近づいていることも。