この未来を壊して下さい。【完】
美穗side
目の前で幸せそうにほほ笑む姫羅。
思わず出そうになった「彼らに相談したら?」という言葉を飲み込む。
ダメなんだ。彼女自身がきづかないと。
自分のことは気にせず他人ばっかり救う彼女。
同じ跡取り候補だったのにもかかわらず、助かったのは私だけ。
ねぇ、知ってるんだよ。
姫羅が西条組を動かして私を助けてくれたこと。
なのに、私は彼女を救えない。
きっと姫羅もわかってるんだと思う。