この未来を壊して下さい。【完】
それを聞いてここにいる誰もが驚いているのは言うまでもないが、弘輝は言葉を続ける。
「さっき壁にかかってたパーカーの匂いがあれだった」
「弘輝ーあれって何ー?」
ものすごく空気を読んでほしいくらいに、気になる語尾。
でも、そんなことを気にしない彼ら。
「ホットケーキとコーヒー。
あそこの匂い独特だからな」
「弘輝、それは間違いないのか」
「絶対とは言わない。昼間に行ってるのかもしれない。
でも、この真夏にパーカーなんて着ないだろ」