この未来を壊して下さい。【完】
「そうしようかな」
そう言って部屋に向かう。
すでに部屋には彼らがいてとても賑やか。
「今は楽しめばいいよ。何も考えずに、ただ我儘言っとけばいいよ」
そう呟いた美穂。それは、独り言なのか、話しかけているのかわからないくらい小さかったから、彼らには聞こえていない。
「うん。そうする」
そう言って私は彼らの中に飛び込んだ。
「壊れないで」
そう最後に美穂がつぶやいたのを、私は知らない。