この未来を壊して下さい。【完】
姫羅 side
「2週間後の9月15日に例の件を実行したいのですが、
許可をいただけますか。」
実の親子なのに敬語って...って思いながらも電話をする。
実際、親だなんて思ったことはないかもしれない。
気付いた時から組長と跡取りの関係で、
上下関係が成立していて、
小さい頃の世話は全部私のお付きの人がしてくれたし、
組長はいつも忙しそうで話しかけられなくて、遊んだことなんて一度もない。
母親は私を生んだ時に亡くなってるから、親の手料理なんて食べたことない。
もしかしたら私は実の子供じゃないのかもと疑った時もあった。
まぁ、その時はDNA鑑定を勝手にされ、実の親子だと認めるしかなかったけど。