この未来を壊して下さい。【完】






「弘輝、避難して」





そう話しかけても上の空。





完全に怯えてる。





仕方ない。さっさと終わらせるか。





「ナイフを捨てなさい」





きつめの口調で母親に言う。





「何よ偉そうに。私は峰崎組の組員よ」





そういうことか。組員の妻じゃなくて、組員だったからみんな手が出せなかったんだ。





峰崎組ってたしかNo.4だし。





でも、





「だから何?」





私が怯えるわけないでしょ。





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