この未来を壊して下さい。【完】
一瞬ビクっとした弘輝と母親。
「そんな偽物怖くないわよ」
と言いながらも顔は引きつっている。
「偽物ね...私が偽物を使うわけないでしょ。
私は西條姫羅よ。」
まだ“西條”だけど、西条と読み方は同じ。
聞いただけだと、どちらかなんてわかるはずがない。
「西条...嘘でしょ...」
ほら、勝手に勘違いした。
「私だって簡単に撃てるけど、どうする?
弘輝を跡取りにしないなら撃つのをやめてもいいけど?
だいたい、ナイフなんかで私を殺せるなんて馬鹿じゃない?」