この未来を壊して下さい。【完】
「そう、じゃあ約束ね。
破ったらどうなるかなんて知らないから」
そう言って弘輝の腕を引っ張り家を出る。
向かう先は翼龍の倉庫。
だんだん落ち着いてきたのか弘輝の震えは止まっている。
「ありがとう」
そう小さな声で呟く弘輝。
「お礼は大きな声で言わないと意味が無いでしょ。
習わなかった?小学校で」
「習ってない」
「だったら、今私が教えた。今すぐ覚えろ。」
そう言って私は空を見上げる。