この未来を壊して下さい。【完】
「いえ、用はないようなので帰らせてもらいます」
「だから、ダメだって。」
終わりの見えない言い合いをしている私たち。
でも、
「二人共、今すぐ黙らなかったら退学。」
それを聞いて、ピタッと止まる。
思い出した。さっき私に笑顔をプレゼントしてくれたのは、この学校の理事長。
もしかしてと思い、バッと後ろを振り向き理事長へ向かって歩き出す。
理事長に近づいてもスピードを落とさない私に周りはどんどん焦りだす。