この未来を壊して下さい。【完】
これ以上巻き込めない。
「え、姫羅ちゃん」
どうやら彼らにバレてしまったらしい。
当たり前か。フードとったんだし。
周りが戸惑っているのを無視して葵の前に行く。
向かい合っている龍河と葵の間。
「久しぶり、姫羅」
タイムリミットまで残り2分。
「久しぶりだね、葵。それから、愁も」
今さら逃げなんかしない。そう思っているのに、無性に逃げたい。
「覚えてたんだ。探したよ」
別に探さなくてよかったのに。