この未来を壊して下さい。【完】
第1章
当事者は無関心。
いつものように学校へ向かう。
きちんと置いたはずの上靴が無くても、置いて帰ったはずの教科書が無くても気にしない。
予備用の上靴を履き、自分の教室入った私、西條 姫羅(さいじょう きら)はいたって普通の表情。
いや、笑顔。
どんなにいじめられようが平和だと感じる。
普通に学校に通って授業を受ける。
家に帰って寝て、朝がくる。
それの繰り返し。
そんな無意味のような生活が、私にとってあり得ないくらい平和で、こんな生活がいつまでも続けばいいのにと思う。
でも、続かないのは事実で、こんな無意味のような生活もあと半年で終わる。
「16歳までは自由にすごしなさい。」
と言われて、1年の自由をもらった私。
“今ごろ言われても遅いのよ”なんて思ったけど、やっぱり自由というのは嬉しくて、1年だけワガママを...と決めた。