この未来を壊して下さい。【完】
透真と呼ばれた人が出した拳が止まることはなく、本当に殴るつもりだったらしい。
勢いで転ばないかな~と期待したが、叶うことはなく、止まってしまった。
周りを見れば、唖然としている彼らと、大爆笑をしている理事長。
ふっと誰かが笑った気がして犯人を探そうと周りを見回した時、
正確には見回そうとした時、
視界がグルッと回転した。
「コイツ俺の」
「わかってる。」
そんな会話を、私を担いだままする彼ら。
「私は、私のものです。
それより、降ろして!!視界が逆さま!!」
「おぉ~お前、意外と感情的になれるんだ~」