この未来を壊して下さい。【完】
そして、あんなにうるさかった三波は考えこんでしまった。
そんなに私の答えはいけなかったのだろうか。
うるさかった彼が黙るとかなり静かになるもので、沈黙が流れた。
「お前は、」
沈黙状態が嫌になって口を開こうと思ったが、先に開いたのは睦月で、
「お前は、どっちが本心だ。」
と、ワケのわからないことを聞いてきた。
いや、わからなくはない。
ただ、私が隠したかっただけなのかもしれない。
「理事長からは、常に嘘の笑みを張り付けてると聞いたが。」
ビクッと体がその言葉に反応する。