この未来を壊して下さい。【完】
「まぁ、いろいろと疑問点はあるけどいいか」
彼らが、なぜ半年までなのかを追及しなかったのかは、彼らの優しさとして受け取ろう。
「とりあえず、半年後のクリスマスイヴまでということで。」
どうやら、とりあえず納得してくれたらしい。
半年。
もともと何も予定のない期間だったし、タイムリミットまでの時間つぶしにはいいかもしれない。
クリスマスイヴ。
そのころには、きちんと覚悟できているのだろうか。
あの、残酷な暗闇の世界に踏み込むだけの勇気は、私にあるのだろうか。
きっと、覚悟がなくても、勇気がなくても、引きずりこまれるのだろうけど。