この未来を壊して下さい。【完】
自分の靴箱を開け、びっくり。
押しピンの量が増えてる。
それを見て口角が少し上がる。
自分でもわかる。私は今、最高に黒い笑みを浮かべているのだろう。
私があの西條だと知ったらどうなるのか。
きっと、見て見ぬふりをしている先生でさえ怯えてしまうのだろう。
そんなことを思いながら予備用の上靴をはく。
そして、一度目を閉じ無理やりでも笑顔で過ごしきるのだと自分に言い聞かせる。
ある程度して、ゆっくり目を開ける私の口角はあがってる。
さっきとは違う、嘘の笑顔。
でも、完璧な笑顔。