この未来を壊して下さい。【完】
はぁ、とため息をする透真の手には、さっきまで私の机の上にあった花瓶が握られている。
「姫羅ちゃんさー
この花瓶の意味わかってる?」
わかってるわよ、それくらい。
でも、
「綺麗なのに飾っちゃダメなの?」
たとえ菊の花だろうが綺麗だったら気にしない。
「え、いや確かに綺麗かもしれないけど、」
俺が違うのか?と悩んでいる透真。
ここまで説明したら分かると思うが、今日の朝、通学したら何故か置かれていた菊の花が入っている花瓶。
犯人は確実に佐野。