この未来を壊して下さい。【完】
「姫羅、そんなに嫌か」
「嫌に決まってるでしょ」
「なぜだ」
「なんでって...」
わざわざ自分から敵を増やしたくない。
翼龍の、しかも総長の彼女なんて多くの女子がなりたいポジションで、いつもクラスの女子たちが話している。
彼女なんか、その子たちを敵にまわすようなもの。
それに、
どうせ半年しかダメなのに。
そこに感情が入ってしまったら抜け出せなくなる。
どうせ強制的に終わらせられる関係なんだから深くは関わりたくない。
これ以上、失いたくないものを増やしてはいけない。