この未来を壊して下さい。【完】
「ねぇ、姫羅ちゃんはさぁ。
何にそんなに怯えてるの?」
突然話し始めた透真。
「怯えてなんか――「ないなんて言わせないよ。ここにいる全員が気づいてる。」」
まるでバトンパスをしたかのように話を引き継いだ祐斗。
「こないだは聞かなかったけど、なんでそんなに半年にこだわるの?
なんでそんなに彼女という言葉に怯えてるの?」
「だから怯えて――「震えてるのに?」」
そう言われて自分の身体を確認する。
確かに震えている。きっと顔だって真っ青なはず。