この未来を壊して下さい。【完】
「...だって最後はみんな離れていくんでしょ。」
消えそうなくらい小さい私の独り言でも、目の前にいた龍河には聞こえていたみたいで、
「離れねぇよ。
ていうか離さねぇ。」
と子供をあやすように私を自分の膝の上に置いた。
さっきまで震えていた私を安心させるかのように、手をつないだまま頭を撫でてくれる。
あぁ、このままここにいたい。なんて言えないんだけど。
本当、たった何週間かという短い期間なのに、こんなに私を変えた彼らには驚かされるばかり。
必死に感情を出ないように隠していたはずなのに、彼らの前では感情的になってしまう。