仮定



陽光に照らされ、木々の葉が風に揺れる。足元には色とりどりの花が咲き乱れる。
豊かな森、という印象を受ける、そんな道を美少年に手を引かれながら歩く。

「とても綺麗なところ…」

「そうでしょう?リオン様が守ってくださったんですよ」

呟くように言うと、美少年が振り返り微笑みながらそう話す。

「わ、私が守った…?」

一体なんの話…?
相変わらず全く理解ができず、混乱するばかり。

「そのうち思い出しますよ」

美少年はふふっと笑う。

なんでだろ。
すごく綺麗な笑顔なんだけど、どこか切なげで…

胸が少しキュッとなった。


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