好きになった人、愛した人。
そして、試験の合否がわかる日。


あたしはいつものようにごはんを食べて、いつものようにテレビゲームで遊んで、その郵便を待っていた。


正反対に太一はずっと落ち着かない様子で、朝ご飯もろくに食べれていなかった。


『大丈夫だよ。あの試験はいつも勉強してた問題が多かったじゃない』


あたしはそう言って、ソワソワしている太一を落ち着かせた。


そして、時刻は夕方を回っていたと思う。


郵便配達のバイク音がして、あたしは読んでいた漫画から目を離した。
< 135 / 395 >

この作品をシェア

pagetop