好きになった人、愛した人。
しかし、いくら無視をしてノック音は消えない。


それ所が、徐々に大きくなっていくような気さえする。


あたしはベッド横のテーブルに手を伸ばし、携帯電話を取った。


時刻は夜中の3時過ぎ。


こんな時間に連絡をとれる友達なんて、いない。


わかっていた。


けれど、自然と指先がボタンを押していた。
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