好きになった人、愛した人。
「もし、俺が死んで、お前が耐えられないなら、俺は諦める」


「奈生……」


「でも、俺が死んでもお前が笑顔を忘れないのであれば、今から俺の女になれ」


ベッドから出られないくせに生意気で。


幼い顔立ちのくせに俺様で。


年上を年上とも思ってなくて。


なのに、どうしてあたしはこんなにも奈生に惹かれているんだろう。


無言のままでいると、奈生はあたしを引き寄せてその腕に包み込まれた。
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